複利を意識しよう!!
複利を意識しよう!!
こんにちは、クリニック専門税理士の徳山です。
不定期ではありますが、医院経営をされている先生の皆様が公私ともに充実されるためのお話をさせていただいています。
年末が近づいてきて、年末調整や確定申告・決算のご相談が増えてきました。
本日はそのご相談時、配当の話が出てきた際に思いついたテーマです。
お金は積立するだけでなく、利息や配当が入ってくることで、それが何倍にもなります。
この利息や配当の力を認識されている方は意外に少ないですので、今回はその考え方についてお話したいと思います。
「単利」と「複利」とはご存知ですか??
利息には、「単利」と「複利」という考え方があります。
単利とはざっくり言いますと、預けている金額にだけ利息がつくことです。
これに対して複利とは、預けている金額だけでなく、ついた利息にも金利がつくことです。
具体的な例としまして、元本100万円を年利2%で5年運用する例を見てみましょう。
~単利の場合~
1年目 元本1,000,000円×2%=20,000円
2年目 元本1,000,000円×2%=20,000円
3年目 元本1,000,000円×2%=20,000円
4年目 元本1,000,000円×2%=20,000円
5年目 元本1,000,000円×2%=20,000円 5年間の利息合計 100,000円
5年間の元利合計 1,100,000円
~複利の場合~
1年目 元本1,000,000円×2%=20,000円
2年目 元本1,020,000円×2%=20,400円
3年目 元本1,040,400円×2%=20,808円
4年目 元本1,061,208円×2%=21,224円
5年目 元本1,082,432円×2%=21,648円 5年間の利息合計 104,080円
5年間の元利合計 1,104,080円
同じ金利・期間であっても「単利」と「複利」では元利金の受取金額が変わってきます。
5年間だとこの程度の差ですが、期間が長くなるとその差は累積的に大きくなっていきます。
「72の法則」ってご存知ですか??
複利の計算方法はそう難しいものではありません。
しかし、面倒だという人は近似値ではありますが、簡単な計算方法があります。
「72の法則」という方法です。
72の法則とは、資産運用において元本が2倍になるような年利と年数とが簡易に求められる法則です。
この法則は「金利×期間=72」という式で表すことができます。
例えば、元本を9年で2倍にしたい場合の金利を求めるには、「金利×期間=72」の形を変えて「金利=72÷期間」にするわけです。
この場合、72÷9=8%となります。
別の観点で例を出しますと、元本を3%の運用で2倍にしたい場合には「期間=72÷金利」として考え、72÷3=24年かかることが分かります。
複利を上手く活用しよう!!
毎月3万円の積立を30年間続けると「1,080万円」にしかなりませんが、年利3.8%の複利で運用すると元利合計は2,000万円以上になります。
しかし現状、低金利時代が続いており、定期預金などでは複利の効果を感じることは難しいかもしれません。
そんな中、投資信託などの金融商品であれば分配金で高い利回りを得られる可能性もあり、検討されていいと思います。
ただ、もちろん損をすることもあります。
そのリスクと予算を検討し、先生ご自身の意向に合致した金融商品の中で、複利を活用しやすい商品を見つけることが重要なのではないでしょうか。