開業医の先生の必須アイテム ~小規模企業共済(1)~
開業医の先生の必須アイテム ~小規模企業共済(1)~
こんにちは、クリニック専門税理士の徳山です。
9月に入ってもまだまだ暑い日が続き、連日ビールを飲んで乗り切っている次第です。
さて、本日はクリニックを開業し、軌道に乗ってきましたら真っ先に検討いただきたい節税商品のご紹介です。
小規模企業共済って何?
本日ご紹介するのは「小規模企業共済」という商品です。
小規模企業共済は、「経営者のための退職金」というコンセプトで、中小機構という機関が提供している共済制度のことです。
診療所を廃止した場合などに解約し、それまでの積み立ての掛金に応じた共済金を受け取ることができます。
クリニック経営者に限定していえば、対象は個人クリニックのみで医療法人は加入することができません。
個人クリニック経営者は、自分に退職金を支給できないので活用している人が多い制度です。
なぜ小規模企業共済に加入すべきなのか?
①最大で約120%相当額の共済金が戻ってくる
クリニックを廃業して共済金が戻ってくる際には、掛金納付期間に応じて最大約120%相当額が戻ってくるのが最大の魅力です。ただし、納付期間が一定以下だと元本割れのリスクもあります。
②掛金の支払額が経費扱い
小規模企業共済の掛金は全額が経費扱いとなるため、その分の節税が可能となります。「中小機構に貯金しているだけで、税金が安くなっている」というイメージです。
③税負担が軽くなる
小規模企業共済は積立時は節税になるが、解約して共済金をもらうときには税金を払うこととなります。しかし、受け取る共済金については税法上優遇されており、税負担が大幅に軽くなります。
④積立額を幅広く設定できるので、家計を苦しめない
掛金を月1,000円~70,000円の間で自由に設定することができます(500円単位)。従って、家計を苦しめない範囲で積み立てることができます。
⑤資金繰りに困った場合、資金調達の手段になる
「契約者貸付制度」というものが存在するため、積み立て金額の範囲内で共済から資金を借りることができます。
まとめ
小規模企業共済を推す理由は以上のとおりです。 しかし、デメリットや注意点が無いわけではありません。 そのあたりは次回にご紹介したいと思います。